日本代表は順調にステップアップしていると期待していた8年前
、トルシエの後の監督に決まったのはジーコ。
僕はすぐに「マズイ、この方向は間違っている」と感じました。結
果的に間違ってたし今も間違った方向のまま進んでいると思うん
です。
ジーコ自身は歴史に名を残す名プレーヤー。しかも当時、周囲も
天才プレーヤーに囲まれて気持ちよく相手を圧倒してサッカーをし
てきた人物です。この様な人は個々の能力が高いブラジルやアル
ゼンチンといったチームを率いれば成功するかもしれません。でも
力の劣る日本が世界と対等に戦える知恵を持っていません。ジー
コは監督として日本人選手を見た時、きっと「どうしてこんなことが
出来ないんだ?」ってもどかしかった事も多かったはず。
日本プロ野球(ジャイアンツ)の元某人気監督は打撃不振で悩んで
た選手に当時こうアドバイスをしたそうです。
天才監督「ビューンってバットを振ってパーンと打ってみなさい」。
選手本人「???」
天才だった本人は現役時代このような感覚で3割を打てたんでし
ょう。天才ジーコも同じ。
ジーコは就任してから一貫して「選手が相手と1人対1人で勝つチ
ームを目指す」と宣言してました。中田英寿選手もサッカーは1人
対1人で勝負と言ってました。確かにそれは理想です。長期的に
見たら正しい方向です。中田選手自身は個人力で戦えたかもし
れません。でもそんなレベルに代表23人全員がなるには何10
年とかかるでしょう。
しかもそれは日本人的な特徴ではない。
サッカーは柔道やフェンシングの様に個人種目ではありません。11
人対11人で戦う競技です。
惨敗したドイツ大会直後の辞任会見でのジーコの言葉。
「今大会が終わって感じたのは、日本はフィジカルに課題がある。
個人個人の能力の差が今回の敗因だ」。
僕=「おまえはアホか」と感じてしまった。そんなことは最初から
分かってただろう。そこを打開するのがあなたの仕事だったのだ。
サッカーって実際プレーするのは選手だけど、監督によって凄い
(チームの力が)変わるんです。監督の人選が大切なんです。
前回のドイツ大会の結果はジーコ監督の責任が大きい。
もっというなら、戦術と無縁で自由なプレースタイルの南米の天才
プレーヤーだったブラジル人を監督に選んだ日本サッカー協会の
大きなかじ取りミスでした。
1大会分、つまり4年間を無駄にしてしまった。
この空白を埋め合わせて方向転換できるリーダーを待望してました。
日本人の特徴を生かし世界の舞台で勝てる知恵を持った人物。
{イビチャ・オシム}の名前を聞いた時、僕は確信しました。
「良い人選だ。日本は良い方向に向かう。期待が持てる」。
ところが・・・・・・。
明日に続きます。
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